こんにちは、はらいかわてつやです。
お店や商品などで、良いところばかり説明するのは、
受け取る側にとって、必ずしも良い印象になるとは限りません。
あまりに褒めちぎっている場合には「嘘臭く」感じられてしまうものです。
世の中に絶対はなく、全ての物に良い部分もあれば、
悪い部分もあるということを、ほとんどの人が知っています。
だからこそ、「良い部分」ばかり説明されると、
悪い部分を隠しているんじゃないかという不信感に繋がってしまうのです。
不信感が生まれてしまうと、繰り返し説明している
「良い部分」さえ信用されなくなってしまいます。
最近のお客は、ネットなどでの情報も多くなってきているせいか、
全体的に疑り深くなっており、騙されたくないという気持ちが大きくなっています。
自分が騙されたことや、もっと良いものがあったことなどが、
ネットなどで分かってしまいますから、より慎重になるのでしょう。
だからこそ、信用を失うようなことをしてはいけません。
疑り深くなっているお客に、信頼してもらうためには、
良い部分だけではなく、悪い部分も説明しなければなりません。
心理学では、良い部分ばかりをアピールする方法は「一面呈示」と呼ばれ、
悪い部分も含めてアピールする場合は「両面呈示」と呼ばれます。
「一面呈示」ではなく、「両面呈示」することで、信頼を得ることができるのです。
両面呈示は、悪い部分も提示し、安心してもらえるため、「疑り深いタイプ」にも有効といえます。
例えば、ボルボ社は広告で「自動車は、公害と、騒音と、廃棄物を生み出しています」と提示し、
だからこそ環境保全に努力していると訴えることで、多くの信頼を得ました。
トヨタ自動車が出した「車は走る凶器にもなります」という広告も、
同じように、信頼を生む効果があるでしょう。
また、創味のCMでは「あいうえお高いたれやけど~かきくけ後悔させしまへん~」と
味の良さだけではなく、値段の高さを示すことで、話題になりました。
ドイツの心理学者アインウィーラーたちのグループが両面呈示についての実験を行っています。
レストランのパンフレットを2つ用意し、1つにはレストランの長所だけを書き連ね、
もう1つの方には「品質がいいものを選ぶので、どうしても価格が割高になってしまう」ということを記載しました。
すると、両面呈示のパンフレットのほうが、好印象を与えることが分かったのです。
悪いことをアピールすることで、正直者という印象を与え、トータルでは好印象になるのです。
アメリカの心理学者M ・アレンによれば、
両面呈示は一面呈示より20%効果があるとのことです。
人を信用させるということには、これだけの効果があるということになります。
誰でも、自社の商品を良く見せたいと思うのは当然です。
しかし、逆転の発想とも言える、「正直に悪い部分もさらけ出す」というスタンスが、より多くの利益をもたらしてくれるのです。
はらいかわてつや
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著者プロフィール

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Dr.Freedom
Facebook 11万いいね!突破
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YouTube 100万再生突破
心理学者、プロモーター
株式会社プログレッシブジャパン代表取締役社長
日本働き方改革推進本部 監査役
世界的インテリジェンスコミュニティ創設メンバーの一人
平凡な人生に革命を起こしたい方にコンサルティングを行い、
過去10年間で累計3万名もの人生革命に携わる。
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