こんにちは、はらいかわてつやです。
理路整然とした説明は人を動かすのに必要不可欠なのでしょうか。
人を納得させるには説得力がないといけないと思う人も多くいるでしょう。
しかしだからといって、大学で論理学を専攻し、
三段論法や大前提・小前提などの規則を学んだ人だけが
人を動かせるという訳ではありません。
かく言う私も、大学時代に論理学の勉強に取り組もうと思い立った事がありいくつか講義を受講しましたが、
非常に数学的でとても理解出来る代物ではなかった覚えがあります。
そして、1~2回の出席で感じたのは、「論理学など知らなくても人の心は動かせる」という事です。
実際、人を説得する際に論理等は全く必要ないのです。
これは一見乱暴な意見のようですが、私たち人間は論理等とは全く関係のない事によって納得させられたり、心を動かされる事の方が遥かに多いです。
その事を示す例を二つ挙げましょう。
一つ目は古代中国のお話で、昔々魯と斉という二つの国がありました。
斉が魯を攻めようとした時、魯は頭が良く雄弁であると評判の子貢(孔子の高弟)を使わして、
斉に攻撃を止めるよう説得させようとしました。
子貢の説得に対し、斉の人はこう答えたと言います。
「貴方の説得は実に筋が通っていて、立派な弁論に違いありません。
けれども斉の望みは領土であって、それはどんなに立派で理路整然とした説得があったとしても変わりません。」
また、アメリカジョージア州の建国者であるオーグルソープ将軍(1696-1785)は、
アメリカに新たな植民地をつくる許可を得る為、英国王ジョージ2世にまず2週間論理的説得を試してみました。
しかしいかなる理論にも王は興味を示しません。
将軍は次に、王の人間性に訴えかける「道理」を話して説得を試みましたがこれも効果がありません。
そこで彼は思案を巡らし次のように言いました。
「王様。王様は既に数えきれないほどの植民地を所有していますが、王様の名前を冠した植民地はまだありませんね。
次の植民地には王様の名前を付けてみてはいかがでしょうか。」
王はこう言われて初めてこの話に興味を持ち、こうして「ジョージア州」は建国されたということです。
この二つのお話は、どちらも人を動かすのに論理や理路整然とした説明等は全く役に立たない事を示しています。
むしろ人を動かすのは、はじめの例でいえば領土を広げたいという欲であり、次の例であれば王の名誉心を満たしたいという欲でした。
このように、人間というものは非常に単純な理由が行動の元となっていたりします。
もしあなたが人を動かすにはどうしたら良いのか、という問題を抱えているのならば心理学の本を読んでみて下さい。
何冊か読めば、私たち人間の思考の非合理性とそれに基づく非合理的な動きが良く分かると思います。
例えばこのような事はないでしょうか。
ずっと欲しいと思っていたパソコンが予算よりはるかに安い価格で売られていたので、
意気込んでお店に行った所、店員の対応があまりにも悪く買う気をそがれてしまった。
合理的に考えれば、条件はそろっているのですぐに買った方がお得ですね。
購入を先延ばしにしているうちに売り切れてしまう可能性もあるかもしれません。
けれども店員の態度が気に入らない、ただそれだけで買わないという行動を人間は取ってしまうのです。
論理学にまじめに取り組もうと思っている人には申し訳ありませんが、
人の心を動かすには論理学より心理学の方が役に立ちます。
論理学を学んでいる時間があったら、是非心理学を学んで下さい。
はらいかわてつや
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著者プロフィール

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Dr.Freedom
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心理学者、プロモーター
株式会社プログレッシブジャパン代表取締役社長
日本働き方改革推進本部 監査役
世界的インテリジェンスコミュニティ創設メンバーの一人
平凡な人生に革命を起こしたい方にコンサルティングを行い、
過去10年間で累計3万名もの人生革命に携わる。
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