こんにちは、はらいかわてつやです。
「○○についてどう思いますか?」と聞かれて、回答に困ったことはないでしょうか。
○○には、政治でも経済でも、どんな事柄を入れても構いません。
大抵の人が、余程自分の専門分野でもない限り、すらすらと回答することは出来ません。
信じ難いかもしれないですが、大抵の人は「自分の意見」等は持っていません。
これは、教育レベルや知能レベルの問題ではなく、
人間というものは物事に対して普段そこまで深く考えていはいないからです。
その為、自分が「自分の意見」を持っていると思っていたとしても、大抵その「意見」なるものはあやふやで、
確固としたものではなく、「意見」と呼ぶことすらおこがましいものです。
実際私自身も、突然「子供の躾は厳しい方が良いですか、それとも褒めた方が良いですか」や
「円高と円安、日本経済にはどちらが望ましいですか」等と質問されても
「さあ、どうでしょう・・・はっきりとはお答えできません」としか答えられない一人です。
だからと言って、それが悪い訳ではありません。
その事によって、日常生活に何ら影響は出ませんし、普通に生きて行くことは可能です。
従って、基本的には他人に意見を求めるのはナンセンスです。
誰も最初から「自分の意見」等持っていないのですから。
持っていないものを、どんなに頑張って引き出そうとしてもそれは無駄な努力と言えるでしょう。
意見とは、「引き出す」ものではなく、逆に「埋め込む」ものです。
良く「質問は相手の意見を引き出すのに役立つ」等と言いますが、元からないものを引き出す事は不可能です。
実際に相手からある意見を引き出したいのであれば、質問にそれを予め「埋め込ん」でおく事が大切です。
ここに、この事を裏付ける実験例が2例あります。
一つ目の例は英国ケント州立大学のマリア・ザラゴザ博士が行った実験で、彼女は98名の大学生に8分間の映画を見せ、
その後映画の内容について「主人公は転んで、膝から出血しましたよね?」と質問をしました。
すると、実際には主人公は出血していなかったにもかかわらず、
殆どの人が「そうです、膝からの出血でした」と答えるという結果を得たそうです。
もう一つの実験は、米国テネシー州のクリスチャン・ブラザーズ大学のブライアン・バーノン博士が行ったもので、
先の例のように短い映画を見せて、その内容について「男性は女性が出かける前に何と声をかけましか」という質問をしました。
映画の中にはそのような場面がなかったのですが、被験者の77%が「ちょっと待ってくれる?」や「まだ行かないで」等
あたかもあり得そうな回答をしたとのことです。
いずれの例も、実際にはなかった事をあたかもあったかのような質問を投げかけたところ、
多くの人が質問に埋め込まれた「作られた事実」に基づいて答える人が多い事を示しています。
人間はこのように「作られた事実」でも、気づくことなく受け入れてしまう傾向があります。
この事を知っていると、相手の意見をこちらの思うように持って行くことが簡単になります。
例えば、「スタバはやっぱりキャラメル・マキアートが一番美味しいよね。君は何が好き?」と言えば、
大抵の人は「スタバのキャラメル・マキアートは美味しい」という
質問に「埋め込まれた」意見に影響された答えを返してくるでしょう。
はらいかわてつや
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著者プロフィール

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Dr.Freedom
Facebook 11万いいね!突破
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YouTube 100万再生突破
心理学者、プロモーター
株式会社プログレッシブジャパン代表取締役社長
日本働き方改革推進本部 監査役
世界的インテリジェンスコミュニティ創設メンバーの一人
平凡な人生に革命を起こしたい方にコンサルティングを行い、
過去10年間で累計3万名もの人生革命に携わる。
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