はらいかわてつやです。

先にも述べたように、普通に質問を投げかけても私たちは楽観的に考えて理想を答える傾向があるので
現実的な意見や判断を相手から引き出すにはちょっとしたコツが必要になります。
先程は2段構えの質問で相手の現実的な意見を引き出す方法を紹介しましたが、今回はもう一つのやり方を紹介したいと思います。

それは「最悪の想定」について質問をする方法です。
「仮に最悪の事態が次から次に起こったとして、その時貴方はどうするか?」と質問すると、
相手はかなり現実的な意見を返してくれます。

ところで、ある仕事をこなすのに必要な日数を例えば3日と計算したところ、実際はそれ以上かかって周りに迷惑をかけたり、困ったりした事はないでしょうか?
実は私たちは自分の事となるとついつい甘い判断を行いがちになり、その結果現実とはかけ離れた判断をし易くなる傾向があります。

カナダのサイモン・フリーザー大学のロジャー・ビユーラー博士はこの事を証明する実験を行いました。
彼は学生に論文の課題を出し、それを終えるのに必要な日数を予想させたところ、学生の平均は「33.9日」でした。
次に博士は「最悪な状況が起きたとして、その場合に課題を終えるのに必要な日数はいくらか」と質問したところ、今度は学生の回答は「48.6日」となりました。
そして、実際にかかった日数を調べた結果は「55.5日」でした。

この実験からは、人間は自分の事となると判断が甘くなり、「最悪の場合」を想定した上での判断の方がよほど現実味を帯びているという事が分かります。
従って、相手に現実的な意見を求める時には「最悪の事態が次から次に起こったとして、そのような場合貴方ならどうか?」と聞いた方が効果的だという訳です。
このやり方で質問すれば相手はかなり現実的な意見や判断を述べてくれる事でしょう。

ビジネスの場では、プロジェクトの進行や必要な資材、予算、人出等あらゆる要素を予想する必要があります。
それら全てを楽観的に判断していては、プロジェクトそのものが頓挫してしまいます。
そのような時に、この最悪の状況を想定するやり方が使えます。

「最悪の場合、予算はいくら必要か?」
「どうしようもならない状況で、人出は何人必要になるか?」
「にっちもさっちもいかない状況で、納期はどの位遅れそうか?」

このように相手に聞く事で、甘い見通しではなく現実的な意見を聞く事が出来るでしょう。
「最悪の想定」によって、楽観的判断を自制させることが出来るからです。

私たちは、自分の事となるとついつい甘く評価しがちです。
貴方の部下が仕事に対して甘い見通しを持っていたとしても、それは彼または彼女の落ち度ではありません。
人間なら誰しもそのような点があるものです。
従って、甘い見通しをする部下を叱る前に、「最悪の場合」でもその見通しで通用するのかをもう一度考えさせましょう。
そうしておけば、仮に後で予定が大幅に狂った場合に部下を不用意に責めてしまうのを避けられます。
そうでなくとも、「備えあれば憂いなし」というように最悪の事態に備えておくのは賢明な事です。
最悪の事態を想定しておけば、意外と現実はそれに近い状況に着地するものです。

はらいかわてつや

著者プロフィール

はらいかわてつや
人生に革命を起こすスペシャリスト

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革命コンサルタント、活動家、心理学者、プロモーター
心理カウンセラー、メンタルトレーナー
一般社団法人 日本IT行動科学研究所 理事 兼 エグゼクティブフェロー
株式会社プログレッシブジャパン代表取締役
リッチブレイン主宰 エヴァンジェリスト
世界的インテリジェンスコミュニティ創設メンバーの一人

平凡な人生に革命を起こしたい方にコンサルティングを行い、
過去10年間で累計3万名もの人生革命に携わる。

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